特殊な能力を持つ |
名前 | 出典 | 姿 | 伝説 | 生息地 |
リンクス (ボイオティアの大山猫)
ロバは、私の牧草地の犬を続ける | 大プリニウスの『博物誌』 澁澤龍彦『幻想博物誌』 | | どんなものでも見透かしてしまう超越的な視線の持ち主。 その尿は、結晶して黄琥珀になる。リンクスはそれを知っているので土中に尿を隠す習性がある。 | 古代から中世にかけて、どんなものでも見透かしてしまう視線の持ち主と考えられた「ボイオティアの大山猫(リンクス)」は、しばしば比喩として引用された。 特に有名なのは、「もしも人間がボイオティアの大山猫のように、皮膚の下にあるものを見ることができるならば、誰もが女を見て吐き気を催すことになるだろう」というオドン・ド・クリュニー(10世紀フランスの修道士)の言葉である。 中世キリスト教では、リンクスの透視能力はキリストの全知を表す。 | ヨーロッパ |
猫鬼 (びょうき) 病猫鬼 (びょうびょうき) | 『隋書(ずいしょ)』 『北史』 燃犀道人『駆蠱燃犀録』 | 想像図 | 「蠱毒(こどく)」の一種。猫を締め殺して四十九日の間、これを祀り、その霊を呪殺、あるいは、財産を奪う為に使う呪法、また、その使役する霊。また、年を経た「山猫」の精を変化させたもの。 | 「毎夜、子の刻に猫鬼なるものを祀り、これと思う人間にとり憑かせると、猫鬼は、その人間の臓腑を喰って殺してしまい、さらにその人間の財物を、猫鬼を祀る家へ、人知れず運ぶ」と言われ隋の時代に大流行した。 また、「猫鬼」の一種に病猫鬼(びょうびょうき)」というものがある。「一人の老婦人が、寝床の上に何やら猫のようなものが入ってきたと感じ、現実感を失った。そして、何者かに「自殺しなさい」「死になさい」とそそのかされている心理に陥った。これは「病猫鬼(びょうびょうき)」だと医者が薬を処方した。一時はおさまったが、薬代をけちって服用を続けなかった為、老婦人は自殺した。」と文献にある。 | 中国 |
猫神 (ねこがみ) (ねこがめ) | 「諸国風俗問状答」 「猫の歴史と奇話」 | | 「諸国風俗問状答」に、「狐蠱あり、狐つかい等なり。猫神、猿神、犬神の類なり」とある。 中国の猫鬼に由来すると思われる。 また、鹿児島市磯の仙巌園(せんがんえん)には、日本で唯一猫を祀(まつ)るという『猫神神社』がある。 | 「猫神神社縁起」島津義弘公は、文禄・慶長の役(1592〜1598年)の際、朝鮮に7匹の猫を連れていき、猫の目の瞳孔の開き具合で時刻を推測したといわれる。この神社には、生還した2匹の猫の霊が祀られており、6月10日の時の記念日には、時計業者の人々がここに参集して例祭が執り行われ、また愛猫家のために、猫長寿祈願と供養祭が行なわれる。 | 日本 鹿児島市 仙巌園 |
霊諍山の猫神 | 「更埴郡八幡村霊諍山開山申書」 | | 長野県更埴市郡にある霊諍山の石仏・石神群は、昭和50年代のはじめ、浅野井坦氏によって紹介されてから全国の石仏愛好家から知られるようになる。ほとんどが明治時代およびそれ以降に造られたものと思われる。 | 霊諍山を開いたのは、この地出身の北川原権兵衛で、彼が書いた「更埴郡八幡村霊諍山開山申書」によると明治18年から母の癪の病を信仰の力によって治すために修行にはいり、 明治24年には「神がかり」ができるようになったと記している。その後、次第に村人の尊敬を受けるようになり、人々の願い事を神に取り次ぎ信者が増えていき、この霊諍山を開いた。 猫神が中心的な位置に祀られ、子育地蔵や鬼・摩利支天・大日如来などの石神仏が多い。 | 日本 長野県更埴市郡 |
金華猫 (きんかびょう) | | | 金華地方に伝わる妖猫で、人に飼われて三年経つと月光の精気を吸収して妖化する。深い山奥か古い仏寺道廟などの地下に穴居するようになり、夜になると現れ、相手が女なら美青年に、男なら美少女に化けてたぶらかす。
あなたはその樹皮過度に犬をどのように停止しない | 金華猫にたぶらかされた者は、正気を失い病の床につく。治療法は、男ならメスの金華猫、女ならオスの金華猫を食べさせるしかないが、間違えたらその人間は死ぬという。また、人家に入って水の中に放尿し、それを人間が飲むと、その人は金華猫が見えなくなるという。 金華では、猫は妖怪になると信じられており、妖怪化しやすい黄猫(茶虎)は絶対に飼わないという。 | 中国 |
金花猫 (きんかねこ) | 栃木『金花猫大明神』 伝説 | | 中国の伝説が日本に伝わり、栃木県塩谷郡藤原町独鈷沢には、「金花猫大明神」という供養塔がある。 | 江戸時代、会津西街道を行く参勤交代の大名行列が独鈷沢を通りかかった時、殿様の駕籠を横切った猫を無礼打ちにした。猫は尾も真っ二つに切り裂かれ絶命。死体から流れ出たおびただしい血は小沢を赤く染めた、と伝えられる。 江戸へ着いた殿様は、原因不明の高熱にうなされ重篤状態が続いた。祈祷師にみてもらったところ、猫の祟りであることが判明。独鈷沢に供養塔を建立しねんごろに弔った、と言われている。 | 日本 栃木県 |
ベータラー (ヴェータラ) | 『ヴェーターラ・パンチャヴィンシャティカー』 佐藤有文『妖怪大全科』 水木しげる『幽霊画談』 | | 赤毛で巨大な猫の妖怪。 ヴェータラは、ヒンドゥー教などで伝えられる餓鬼の一種。人の死体を操り、生者に害を成すと言われる。 墓場に住み、その手足は後ろ向きについており、シヴァの眷属であるといわれ、夕暮れ時には彼と ともに「ターンダヴァ」と呼ばれる破壊のダンスを踊るとされている。 彼らの姿を見たものは9ヶ月以内に死ぬと言われている。 | 死体にいたずらをするらしく、死体が突然くしゃみをしたり、あくびをしたり、ときには笑いだすことがあったら、それは"ヴェータラ"の仕業であるといわれている。 『ヴェーターラ・パンチャヴィンシャティカー』は、死体に取りついたヴェーターラがトリヴィクラマセーナ王に聞かせる25の不思議な物語から成り、各話の最後にヴェーターラが問答を仕掛け、トリヴィクラマセーナ王がそれに見事に答えるという形式を持つ。最後に王はシヴァ神に認められ、ヴィディヤーダラ族の転輪聖王とされた。 | インド |
ベレト (Beleth) | 旧約聖書、偽典 | | 地獄の王侯の1人で、80の軍団を従える。白馬にまたがって現れ、その前には数匹の猫がホルンやトランペットを吹きながら進む。 序列13番の地獄の指揮官。 | 激怒しながら現れるので、彼を呼び出す際には注意が必要である。一緒にいるときは、ずっと左手の中指に銀の指輪をはめ、彼の鼻先にちらつかせていなければならない。 かつては能天使の地位にいた。ソロモン72柱の一人。 | ユダヤ教・キリスト教圏 |
バステト セクメト テヌフト | エジプト神話 | | エジプト神話に登場する女神。ラーの娘で頭が猫。豊穣を司る。 同じ獅子頭の女神であるセクメトやテフヌトと同一視されることもある。 エジプトの町、ブバスティスを中心として篤く信仰され、町の近くには猫の大きな埋葬地があり、猫のミイラや彫像が大量に出土している。 | ラーが年老いて、自分を信仰しなくなった人間に罰を与える為に自らの目を抉って生み出したのが雌獅子神セクメトであったが、彼女は多くの民を惨殺し、流れ出た血を浴びるように飲んでは踊り狂うという、苛烈な殺戮行為を繰り返した。国の惨状を憂いた神々はラーにセクメトを止めるように進言するが、セクメトの激情は親であるラーにも抑える事が出来なかった。そこで神々は、赤土を混ぜて血に似せた大量のビールをセクメトに与え、酔って眠ってしまった所をラーが彼女の「憎しみ」の感情のみを取り除いた。その結果生まれたのがバステトであるとされている。 これは、元来凶暴で、ライオンとその類を同じとする猫が市民と生活を共にし、ネズミを退治する一種の守り神としてエジプトで親しまれていた事を示唆する物語とも考えられる。 | エジプト |
鞍掛け猫 (くらかけみゃ) | 日本・沖永良部島 徳之島 民話・伝説 | | 夜中に鳴く猫のこと。沖永良部島では夜鳴く猫をこう呼んで恐れる。 子供を脅かすときにも使われた。 徳之島では、島同士の争いを決する時歌われた「サカ歌」にも登場する。 | 「サカ歌の例」 犬な鞍掛けて 猫な其り引かち 死旗押し立てて イラブドウかち (犬に鞍を掛けて、猫にそれを引かせて、葬旗を押し立てて、イラブドウという海の墓場へ) (徳之島町井之川) | 日本 沖永良部島 徳之島 |
他の生物と合体 |
名前 | 出典 | 姿 | 伝説 | 生息地 |
キャビット | アメリカ 都市伝説 | | キャット (cat) とラビット (rabbit) のハイブリッドでキャビット (Cabbit) と呼ばれる、身体がネコで後肢だけがウサギというUMA。 尻尾がない、もしくはウサギのように尻尾が ぼんぼり状に 丸く、ピョンピョンと跳ねるように走るという。 | キャビットは1977年7月にニューメキシコ州ではじめて目撃された。この事件から二ヶ月後、インディアナ州の女性も、前足を普通に運び、後ろ足ではねる自分の猫がキャビットだと証言。 さらに同年9月8日付のスタンダートタイムズに「ペンシルバニア州でキャビット発見」の記事が掲載される。 飼い主は、自分の飼い猫をマンクスだと思っていたが、比較すると耳が大きく、顎の毛が長く、腰から尻にかけて厚い毛で覆われており、長いあいだウサギと猫を一緒に飼っていた彼は、自分の飼い猫はウサギと猫の混合種だと信じて疑わないと言う。 | アメリカ |
開明獣 | 中国 『山海経・海内西経』 | | 開明獣は昆侖の門番である。 開明獣は身が大きく虎に似て、九つの首はみな人面で、東を向いて昆侖の上に立っているとされる。 | 昆侖とは、中国の伝説の楽園とされ、そこは天帝の地上の領地であり、高く険しい山や深い谷にかこまれ、普通の人間はたどり着けない。 『山海経』によれば、昆侖には九つの門があることになっており、開明獣は九つの門それぞれを見張らなければならない為、顔が九つある。 | 中国 |
マンティコア | クテシアス『インド誌』 アリストテレスの『動物誌』 大プリニウスの『博物誌』 小説『ハリー・ポッター』 | | 赤い毛皮、コウモリのような皮膜の翼、サソリのような毒針が無数に生えた節のある長い尾、そして3列に並ぶ鋭い牙を持つ人面のライオンの形態をした怪物。 | 際限ない食欲で、一国の軍隊を食い尽くすと言われている。古くはアジア各地に生息するベンガルトラの異称であったが、人を喰らうトラの恐ろしげなイメージが一人歩きして異形の怪物と考えられる様になった。 | アジアの 森林 エチオピア |
アイム (Aym) | 旧約聖書、偽典 | | 別名ハボリム。 火事の悪魔。人、猫、蛇の三つ首を持った人間の姿をしている。 序列23番の地獄の公爵か侯爵。 | 召喚者の前に、手に火のついた松明をもち、マムシにまたがって現れる。火事を司っており、様々な物に放火する。人々をそそのかすのが得意で、法律にも詳しいとされる。 ソロモン72柱の魔神の1柱で、26の軍団を指揮する。 | ユダヤ教・キリスト教圏 |
エジプトの スフィンクス | エジプト神話 | | ライオンの体に顔はその王様の顔をしている。 エジプトのスフィンクスは王家のシンボルであり、ギザのピラミッドにある大スフィンクスは王の偉大さを現す神聖な存在である。 | 大スフィンクスは「西方の守護者」として歴代の国王に信仰された。 一方、中世末期には、マムルークがスフィンクスに悪魔を見たとしてその顔面を砲撃して破壊した。 幕末期、交渉のためヨーロッパを訪問した外交奉行・池田筑後守長発ら一行が、途中、エジプトを経由し、その際、ギザのピラミッドを訪れている。このとき、一行はスフィンクスを背景に記念写真をとった。写真には24人ほどの和服姿の日本人が写っている。 | エジプト |
ギリシャ神話のスフィンクス | ギリシャ神話 | | ライオンの身体、美しい人間の女性の顔と乳房のある胸、鷲の翼を持つ怪物。 | 旅人が通ると、「朝は4本脚、昼は2脚、夜は3脚の動物は何だ?」と謎をかけ、解けないとその者を食べた。オイディプスが「人間」と答えると、海に身を投げて死んだ、とも、オイディプスに退治されたともいわれる。 | ギリシャ ローマ |
雷獣 | 『玄同放言』 『閑田次筆』 『奇怪集』 | | 雷獣は天の在であるが、雷鳴に驚いて空から落ちることもあるらしい。天に帰ろうと慌てて木を登る時に暴れる。 姿は水かきのある狼(おおかみ)、狸(たぬき)、あるいは猫に似ているという。 | 新潟県三島郡の西生寺の宝物館には、寺宝として伝わる雷獣のミイラがあり一般公開されている。体長35センチメートルほどのネコのような姿で、大きく牙をむきだして威嚇するような姿勢をとっている]。 静岡県でも、ある旧家の蔵から「雷獣」と墨書された和紙に包まれたミイラが発見されている。 岩手県花巻市の雄山寺にも「雷神」と札の掲げられた獣のミイラがある。ネコに比べると四肢が異常に長く、頭部に眼窩がないことから明らかに普通の生物とは異なるものといわれる。 | 日本 各地 |
(ねこかぼちゃ) | 日本・和歌山 民話 | | 殺した猫を土に埋めると、その猫の口から南瓜が生えて来る。 この南瓜には毒があり、猫が自分を殺した人間に食べさせるために生えたものだという。 | かつお船の網元の家での酒宴で、ある船主が勝手場を通りかかると、大猫が大皿に盛ってある魚を骨ごとばりばりと食っていた。あまりの気味悪さに、船主は網元の家に泊まらず自分の船で寝ていたが、寝苦しくて目をあけると、大猫が飛びかかって来た。船主はモリで一突きし助かった。翌日、話を聞いた網元は猫の骸を家に持ち帰り、裏の畑に埋めた。 次の年、また船主が網元の家で宴に呼ばれた。季節外れの南瓜が出され、不思議に思い聞くと、網元は「これはな、裏の畑で1本だけ芽を出した早なりですに」と答えた。 嫌な予感がし、船主が畑の一角を掘り返すと、あの大猫が真赤な口をあけ、そこから南瓜のつるが伸びていた。 | 日本 和歌山県 |
グリフォン (gryphon) | ギリシャ神話 | | グリフォンは、鷲(あるいは鷹)の翼と上半身、ライオンの下半身をもつ伝説上の生物。 | グリフォンの役割のひとつは、天上の神々の車を引くこと。彼らは役目を横取りされかねないと思っているため、馬を目の敵にしている。 グリフォンは、金銀財宝を集めたり、財宝のある場所に巣を作る習性がある。2つめの役目は、この財宝を盗みに来る、欲に目の眩んだ人間の処罰である。 | ギリシャ
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